初めまして、きてふわと申します。私はシーズン2からずっと「マニューラ+ヒートロトム」でレートに潜ってきました。もう7世代も終わってしまいましたが、私が戦ってきた証としてシーズン14と17においてレート2000を達成できた構築の記事を書かせていただきます。

構築経緯
私はマニューラが好きなので必ず軸に据えます。するとメガリザードンX、メガギャラドス、メガバシャーモなどの強力なメガシンカに為す術なくやられるためタスキカウンターを採用、
ミミッキュ等の物理ポケを受けるクッション兼炎打点としてHB特化ヒートロトム、
水+フェアリーによるマニューラの範囲の補強&カプ・レヒレ対策にフェアリーZマリルリ、カプ・コケコ、スカーフカプ・テテフ、メガゲンガー、フェローチェなど上から制圧してくるポケモンへの奇襲として意地スカーフムクホーク、
ガルドやガルランドに有利かつげきりんの制圧力に惹かれたので陽気ハチマキガブリアス、
最後にポリヒトデ、ヌオー、ラッキー等を起点にし、アーゴヨンに手榴弾として投げるイバンのみゴチルゼルを採用しました。
パーティ紹介&戦績
マニューラ@タスキ つららおとし/はたきおとす/カウンター/こおりのつぶて
ムクホーク@スカーフ ブレイブバード/とんぼがえり/すてみタックル/いのちがけ
ヒートロトム@マゴ ボルトチェンジ/めざめるパワー(氷)/どくどく/オーバーヒート
マリルリ@フェアリーZ じゃれつく/たきのぼり/はらだいこ/アクアジェット
ガブリアス@ハチマキ げきりん/じしん/ほのおのきば/アクアテール(ダブルチョップ)
ゴチルゼル@イバン サイコキネシス/かげぶんしん/めいそう/ねむる
最高レート:2013(S14)、2002(S17)
最終レート:1860(S17)
マニューラというと命の珠や悪Z、食べ残しなどがメジャーな型ですが、タスキカウンター型のレート2000は私が初じゃないでしょうか(型ばれすると弱いからみんな使わないだけ)。
個別解説
マニューラ@きあいのタスキ 特性:プレッシャー 性格:せっかち
実数値:146(4)-172(252)-63(逆V)-×‐105-194(252)
技構成:つららおとし/はたきおとす/カウンター/こおりのつぶて
つららおとし
- H4霊獣ランドロス(威嚇込)確1(123.6~145.4%)
- H4メガボーマンダ(威嚇込)低乱1(86.5~105.2%)
- H236B132霊獣ボルトロス低乱1(84.7~101%)
- H4サザンドラ中乱1(90.4~107.1%)
- H4ラティアス高乱1(97.4~115.3%)
- HB特化サンダー確2(55.8~67%)
- HB特化カバルドン超低乱2(41.8~50.2%)
被ダメ
ORAS時代フリーに潜っていた頃からの相棒であり、構築の要。
マニューラは、つららおとし、はたきおとすという優秀なメインウェポンに、抜群範囲の広いサブウェポンのけたぐり、どくづき、加えて先制技のねこだまし、こおりのつぶてを持っています。これによって環境に多くいるガブリアス、ランドロス、メガボーマンダ、アーゴヨン、ボルトロス、ラティオス、グライオン、サザンドラ、サンダーを上から叩くことのできるポケモンですね。マンムーと違い上から叩けるため役割破壊をされにくいですが、このままではゲッコウガと役割が被るため何か差別化点が欲しいというのがマニューラ使いのテーマ。
命の珠型は猫+けたぐりによりメガガルーラに勝てる点と、猫+つぶてによる縛り範囲の広さ、悪Z型は受けループに対する崩し性能、タスキねこだまし型はタイマンの火力で差別化を試みてきました。ですが、その中で私は環境にいる物理ポケモンの多さに着目し、タスキカウンター型を採用しました。
このポケモンはいい柔らかさをしており、メガクチートの半減ふいうちが半分も入ります。クチートのHPは最大でも157なので受けだし時のダメージなども含めればほぼ倒せます。(もちろんはたきは返しのカウンターで確1)
基本的な立ち回りは初手のムクホークやガブリアスで荒らした残りをつぶてで仕留め、出てきたポケモンをタスキカウンターで倒し、3体目に削りを入れることです。グロス、バシャ、クチート、ギャラ、ハッサム、リザを呼び、リザYもニトチャから入ってくることが多いため、これらのメガに対面で勝つことができます。これによりラティハッサム、ラティクチ、アゴギャラなどの強力な並びを崩すことができるため、命の珠型との大きな差別化点になります。またスカーフランドのとんぼで様子見、といったプレイングに対しても裏を一体道連れにできます。これらのカウンターの利点と、普通のタスキ型のつららorはたき+つぶてによる対面性能を両立しているため、ほぼ確実に1体以上持っていくうちのエースです。
ねこだましを切ったことによってカプ・コケコに対面で勝てなくなり、HB特化カバルドンに確実に2回行動されるようになったのですが、コケコがHP満タンでいることは少なく、カバルドンは後述のマリルリやガブリアスで相手していたため弊害を感じることは少なかったです。
ヒートロトム@マゴのみ 特性:浮遊 性格:図太い
実数値:157(252)‐×‐174(252)‐125‐128(4)‐106
技構成:ボルトチェンジ めざめるパワー(氷) どくどく オーバーヒート
被ダメ
- 意地ミミッキュの↑2ゴーストZ 9/16耐え
- 〃 ↑4ぽかぼかフレンドタイム 1/2耐え
- 陽気ミミッキュの↑2ゴーストZ、↑4ぽかぼかフレンドタイム 確定耐え
- 陽気カミツルギのリフブレ+ノーマルZ(威力200) 61/64耐え
- 陽気メガメタグロスのしねんのずつき ほぼ確3(253/256)
- 意地メガメタグロスのしねんのずつき 83/256の乱2
- 勇敢メガクチートのはたきおとす+ふいうち 確定耐え
- ステロ+陽気メガルカリオのインファイト 3/4耐え
パーティ唯一のクッション枠兼ミミッキュへの受けだし枠なので超過労死。
マニューラは地・竜に強く、鋼・妖に弱いため炎タイプと攻めの相性補完がいいです。
BW時代からシャンデラと組み合わせるマニュシャン構築は存在し、ORAS時代にはメガリザードンYとのマニュリザYも結果を残しました。しかし、これらの構築はマニューラを受けだしてサイクルに組み込むことや抜きエースの1体とする動きを前提に組み立てられており、タスキマニューラではできないため、別の動かし方を考える必要があります。
そこで交代技+地面・電気耐性を持つヒートロトムを採用し、クッション枠にCは要らないという逆脳筋思考でHBぶっぱしました。これにより無振りヒトムの1.7倍、H振りヒトムの1.4倍もの物理耐久力を持つため、ほぼ100%相手の目算を崩せたのが強かったです。ミミッキュに後投げし、裏にムクホークやガブリアスを持ってきている場合はボルチェン、マニューラの時はめざパ→オバヒ(→ボルチェン)で裏に繋いで処理します。後投げするポケモンはミミッキュだけでなく、ランドロス、ボーマンダ、メタグロス、テッカグヤ、ポリゴン2(毒を入れるため)、カプ・コケコ、霊獣ボルトロス、ナットレイ、カビゴン(毒を入れるため)、クチート、カミツルギ、ハッサムまで多岐にわたるため、手が勝手に選出してました。特にマニューラとの相性は抜群で、先人たちの「マニュ+炎」の形は偉大だな...と実感しました。
ただ、当然Cを削った代償として、H252ギルガルド、H252メガメタグロスがオバヒで落ちない、無振りゲッコウガがボルチェンで落ちない、H252チョッキランドロスがめざ氷で確3という絶望的な火力になってしまい、かなり負けました。
マリルリ@フェアリーZ 特性:力持ち 性格:意地っ張り
実数値:202(212)‐112(252)‐101(4)‐×‐102(12)‐74(28)
技構成:じゃれつく たきのぼり はらだいこ アクアジェット
B<D 冷静SV4振りギルガルド抜き(自分でも書いてて意味不明)
Zじゃれつく
被ダメ
パーティー最大火力兼唯一の積み技持ちで、はらだいこで試合をひっくり返したことも多い。
マニューラが猫を切ったのでカバルドンが重く、またバシャやギャラ+ステロ、カプ・レヒレが辛いため後投げで勝てるポケモンが必要です。なおかつ、複数処理ルートを用意しないと対応されてしまう受けループ対策も兼ねるポケモンとして、水・妖組で一番バシャに安定し、はらだいこを打てるマリルリにギャラとレヒレを後投げから一撃で飛ばすフェアリーZを持たせました。 はらだいこはたきおとす型とハチマキ型の良い点を併せ持っており、妖Zでラグラージ確1かつ↑6妖Zでナットレイを飛ばせるため、雨パへは絶対選出していました。またA振りダスト持ち以外のゲッコウガに安定し、激流型にはこのポケモン以外は後投げできないため、第3の要です。初手マリルリで荒らす→マニュヒトムで詰める立ち回りが安定する黄金パターンで受けサイクル、対面構築、カバ展開の積み構築まで幅広く対応できるため安定感がありました。S調整は謎ですが50族近辺の争いでは、明らかにASorテッカグヤ抜き調整らしき型以外に抜かれることはなかったのでこれでいいと思います。(正直1でも落としたら抜かれそうで怖い)
しかし若干Hを削った代償として、リザXやバシャの攻撃がステロ込みで受かるかどうか大分怪しいですし、しぜんのいかりを受けて太鼓できないなどひやひやする場面も多かったです。
ムクホーク@こだわりスカーフ 特性:捨て身 性格:意地っ張り
実数値:161(4)‐189(252)‐90‐×‐80‐152(252)
技構成:ブレイブバード すてみタックル とんぼがえり いのちがけ
詳しいダメ計はhttps://yakkun.com/sm/theory/n1554へ
弱い者いじめ大好きなパーティー最速、特攻隊なので最後まで残っていることはほぼ無い。
ここまでの3体を見ると、スカーフ枠にはメガゲンガー、ゲッコウガ、カプ・テテフ、カプ・コケコ、メガルカリオを一撃で倒し、リザードンを先制技圏内に入れられるポケモンが必要でした。最初は3縦もざらだったのに対して、環境の考察が進みHBリザY,HBボルトロス、HBカプ・テテフなどが開発され少し動きにくく、きついポケモンをマニュ圏内に入れる立ち回りに変わりました。ミミッキュ対面でとんぼでヒトムにつなげられるのも強かったですし、いのちがけはロトム、ドヒドイデ、メガクチートと相打ちになれる優秀な技です。引用したページではいのちがけ→インファイトでしたが、役割対象のバンギラスは後投げされたり、1体倒した後裏から出てきて舞うプレイングをされたので個人的には要らないと思います。
スカーフゲッコウガに永遠に殺され続けたかわいそうな子。
ガブリアス@こだわりハチマキ 特性:鮫肌 性格:意地っ張り→陽気
実数値:183-182(252)-115-×-106(4)-169(252)
技構成:げきりん じしん ほのおのきば ダブルチョップ→アクアテール
(全て陽気のダメ計です)
じしん
- 無振りミミッキュ確1
- H252B4ギルガルド確1
- B4メガバンギラス確1
- H196B100ミミッキュが1/4の乱1
- HB特化カプ・レヒレが219/256の乱2
- H252B4メガメタグロス13/16の乱1
- H252B4メガバンギラス3/16の乱1
- H252B4メガクチート威嚇込みで3/8の乱1
- H252B124リザYが1/4の乱1
- Hb特化カバルドンが159/256の乱2
パーティー最高火力にしてサイクルの鬼、6世代の亡霊として対戦相手のダメ計と中速サイクルを破壊し続けた。
皆さんお気づきだと思いますが、これまでの4体は全てねこだましメガガルーラにワンパンされるためガルーラに強く早くて耐久もありさらに火力もあるポケモンが必要…いるわけww→い・ま・し・た!ハチマキガブリアスです!(ハミルトンさんリスペクト)
102族という絶妙な素早さに、様々なポケモンのめざ氷を乱数で耐え、メガガルのグロウ+ふいうちを耐える圧倒的耐久、ハチマキによる確1範囲の広さ、竜地炎水に及ぶ技範囲という全てを兼ね備えた最強ポケモン。マニュでは相手できないカバルドン、カプ・コケコ、ギルガルド、ナットレイ、バンギラス、ヒードラン、ロトムを受け持ちます。基本的にはムクホークと同じようにマニュヒトムの道を切り開く役割ですがカプ・レヒレ、テッカグヤ、バンギラスのどれかが絡むサイクルパに対してマニュが出せないため、エースとして活躍してくれます。
ハチマキにする事で、霊Zで倒そうと居座るギルガルド、ねっとうで燃やしてから考えようとするドヒドイデをワンパンし、のろいで起点にしようとしてくるカビゴン、受け切れると思ったHBサンダー、メガフシギバナ、カバルドンを押し切る火力を手に入れました。自信満々に突っ張てくるASメガバンギラスをワンパンする快感を一度味わったらもう戻れないです。
性格については、意地っ張りの時はダブルチョップでキノガッサワンパンして気持ちよくなってたんですが環境が変化し意地グロス+カプ・レヒレの登場により陽気の需要が高まりました。そしてダブルチョップが火力不足になったため、ガルランドのランドに打つアクアテールに変えました(後述)。
ゴチルゼル@イバンのみ 特性:影踏み 性格:図太い
実数値:177(252)-×-141(108)-115-149(148)-85
技構成:サイコキネシス めいそう かげぶんしん ねむる
試合時間と引き換えに勝利をもたらす死神、逆に一番背中を眺めてたかもしれない。
マニューラの火力が絶望的にない、ガブリアスがエアームド、HBポリ2に対して手も足も出ないため受けルとポリヒトデを一手に引き受ける必殺!仕事人。
後投げから安定してハメれるポケモンポリゴン2、ドヒドイデ、クレセリア、モロバレル、ヤドラン、ラッキー、ラティアス、ヌオー、ミロカロス、ナマコブシ、ツボツボ
対面からハメれるポケモン ウツロイド、ブラッキー、滅びの歌がないアシレーヌ、特殊のゲッコウガ、のろいがないカビゴン
ゴチルゼル最強伝説
- ナットレイとメガボスゴドラを対面からハメた
- おいうちが最高打点の受けルバンギをPP枯らして突破した
- つきやまパのヌオーに対してPPを枯らすのに抵抗がなくなった
- シャドーボールHCポリ2と激闘の末そのまま3タテした
- ラティアス、ヌオー、ミロカロス、ブラッキーはPP枯らして突破してるのに、今ハメれるポケモンの欄に名前を書いてた
こう書くとただのハメポケモンのようですが、このポケモンがイバンを持っているのには理由があります、アーゴヨンがS↑すると5タテされるためゴチルの竜Zに後投げしてイバン発動からのサイキネでつぶて圏内に入れる裏の役割も持たせているからです。またロップアゴムドーのような通称なごしパにも投げます(後述)。
選出パターン
+
ほぼすべてのパーティに選出する黄金パターン「マニュヒトム+何か」
カプ・レヒレ→マリルリ ゲッコウガ→ムクホーク ギルガルド→ガブリアスといった具合にマニュヒトムの道を切り開く1体を選出する。
カプ・レヒレ+テッカグヤorメガメタグロスなどの、マリルリの妖Zがレヒレに当てられないパターン、バンギラス、メガフシギバナのようなマニューラが突破できないポケモンがいる場合にガブの超火力で削りきる選出。カグヤを炎牙、レヒレをじしんで削りきってサイクルを崩壊させなければならず択が続出するため、一番ポケモンしてる感じがする。
vs受けループ、ポリヒトデ、つきやまパ、なごしパ、ランドアゴハッサム。前3つはハメるだけなので後ろ2つを詳しく。 なごしパは大体ロップムドーアゴと選出してくるので初手ロップにヒトムでボルチェン→ゴチルでめいそうからのサイキネ→ブーストの餌にしに来たアゴをイバンサイキネで倒してeasy win!を狙う。 ランドアゴハッサムは初手マニュとランドのタスキを削り合う→ハッサムにヒトムを合わせてめざ氷→ランドが来たら倒れて裏からアゴが出てくるのでマニュを切ってゴチルで勝ち。アゴから来たら竜Z読みでゴチルバック、イバンサイキネで倒す。
vsガルランド。初手ガルガブ対面でランドバック読みでアクアテール→げきりん与ダメは同じものの、裏に引けるのでマリルリバック→妖Zで1体持っていきガルーラvsガブリアス、ムクホークvs激流水Zゲッコウガの構図にして勝利。
疲れて脳死で殴り合いたい時。
重いポケモン
スカーフゲッコウガ
誰も勝てない、マリルリがダストシュートを避けることで対策していた。
バンギラス
ヒトムやムクホークと対面されたら終わり。マニューラのカウンターもエッジ外しで対策する最強ポケモン。
アーゴヨン
ゴチルの解説のところでも書いたがS↑でほぼ全タテされる。スカーフ型も重い。
あとがき
私はORAS時代フリーをしながら構築記事を読むだけのエンジョイ勢でした。そのため7世代は初めてのレートであり、思い入れも人一倍あります。環境の変化を肌で感じることができ、記事を読んでいるだけでは身につかない立ち回り方や知識など、いろいろなものを学んだ3年間でした。そして自分が先人たちと同じようにブログを書いているというのも感慨深いです。
私は6世代の時構築記事ばかり読んでいたので、強さを追求するよりも、面白いポケモンを使って勝つというスタンスに憧れました。なので自分も面白いポケモンで2000行って、そのポケモンの強さをみんなに知らしめたいと思い7世代のポケモンをやってきました。そのため私自身のプレイングのなさも相まって中々勝たしてあげることができませんでした。2000に2度も行くことができたのは頑張ってくれたポケモンのおかげです、ありがとう。
Switch持ってないので剣盾をやる予定はありませんがまたどこかでお会いできたら嬉しいです。 この記事を読んで変わったポケモンに手を出してみよう、もしくはマニューラを使ってみようという人が1人でも出るのであれば幸いであります。
Special Thanks
- 共に戦った友人たち
- 読ませていただいた構築記事、動画(特にこの2つはお世話になった)
- https://ch.nicovideo.jp/sunsetcolight/blomaga/ar916105
- http://surfacebook.hatenablog.com/archive/category/%E6%A7%8B%E7%AF%89%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81
- 対戦相手の方々
- これまで育成し、戦ってくれたすべてのポケモン
(引用記事は全て無断でリンクを掲載しているので、削除を求める場合はコメント願います。)